私たちは、日本でいち早くぬか袋を商品化。
美人ぬか本舗として1894年に神戸で誕生した化粧品会社。
日本人の暮らしに深い関わりのある米や米ぬかを使った化粧品を作り続けています。
130年余という長い年月、女性たちが美しい肌を追いかける気持ちは変わりません。
そして、私たちの「米や米ぬかを通じて、素肌美づくりを提案したい」という思いも創業当時のまま。
兵庫県や広島県などの契約農家で手間ひまかけて育てられたお米、清らかで良質な水をベースに、美しい肌づくりを提案し続けたいと思います。

お米と米ぬかと、130年
「肌の白さは七難隠す」ということわざがあるように。いつの時代も女の人は肌を美しくすることに真剣。お米のとぎ汁やぬかを使った美容法も、自分磨きに夢中な女性たちにとってあたりまえのことでした。
そんな女性たちの姿を見てひらめいたのが、美人ぬか本舗のはじまり。今から130年前の明治27年、神戸の商人だった久保擴造が米ぬかを木綿の袋に入れて販売することを思いついたのです。いち早くぬか袋を商品化して、美人ぬか本舗の「美人ぬか ぬか袋」として売りだしたところ、最先端の美容化粧品として、多くの女性たちが買い求めるほどの人気ぶりに。やがて、全国に広がっていったのです。
その評判は、宮家にも伝わることとなり、宮内庁御用達品として献上。また昭和に入ってからも赤ちゃんの洗身用として助産婦会から推奨されるなど確たる地位を確立。母から娘へ続いていく美容品という流れもこの頃に出来上がったのかもしれません。
その後も、酵素・酵母化粧品の開発・製造を行うなどさまざまな商品を販売。平成2年には美人ぬか・純米シリーズが誕生しました。
130年前から大切にしていることは、「商品に心を」。母から娘、その先へと受け継がれる化粧品として、いつまでも愛され続ける存在になりたいと願っています。

原料作りから納品まで、すべてにこだわり
化粧品が作られている工場は本社の中にあります。
化粧水や乳液などの製造を行う調製室や充填室、出来上がった製品を箱詰めする包装室などがある工場は、徹底した安全管理と品質管理体制。システマティックに構成されながらも、働く人々の化粧品へのあたたかな思いで満たされています。
原料となるお米は、兵庫県豊岡市や広島県三次市などの契約農家で化粧品の原料のために作られたもの。お肌にいい成分をたくさん含む米ぬかは農薬の影響を受けやすい部分でもあるので、栽培方法にも細やかな心遣いを行っています。できるだけ農薬を使わないようにしているので、生えやすい雑草は手で抜き取ったり、他の田んぼの影響を受けないように農耕器具も専用にしたり、あいがも農法を行ったり、取り入れている工夫もさまざま。
手間ひまと愛情をたっぷりかけて作った化粧品を女性たちに届けるために、すべてのプロセスに心を込めています。

お米と、これから
その昔、四方を海に囲まれた
小さな島国にやってきたお米。
白くて小さい米粒は、
あれから長い歳月を過ごしてきました。
ふりかえると、お米はたくさんの可能性を持ち、
人々はそれを形にしてきました。
すべての命のめぐりを助け、豊かな自然を守りました。
米づくりなどを通じて、
人々を結び、コミュニティを築きました。
たっぷりの栄養で
健やかなからだとこころをつくってきました。
お米はもちろん、稲やわら、米ぬかなど
お米にまつわるあらゆるものは、
私たちに多くを与え、
私たちは多くを学んできたのです。
けれども、
私たちとともに生きてきたお米は
あまりにも身近な存在になってしまいました。
たくさんの情報や
手にあまるほどの食べものであふれるいまこそ、
そろそろ気づかなくてなりません。
お米から与えられ、学ぶことがあることに。
昔の人が自然の摂理に従い、
すべてのものに感謝しながら
お米と生きてきたことに。
大切に伝えられてきたお米文化を守り、
お米とともに生きることに努めれば、
お米も私たちもだいじょうぶ。
きっとだいじょうぶ。
豊かな過去があったように
実り多き未来が待っていると思うのです。
